今日はおなじみ「けいゆう先生」こと山本健人先生(@keiyou30)のご著書「患者の心得」を読みましたのでそのレビューを書きたいと思います。
この本は一般の方向けに医療機関を受診する上で役立つ様々な視点からの情報がまとめられています。
特に気になった点を振り返ります。
P138- 「お薬手帳の本当の効能 飲み合わせより大切なことは?」
お薬手帳は多くの方が持っていると思いますが、私たち医師にとってお薬手帳を提示してくださる患者さんはとてもありがたいです。
医師は多くの薬の名前を知っているので、患者さんのお薬手帳を見るだけで、その患者さんが普段どんな病気を持っていて薬による治療を受けているのかが一目瞭然となることが多いのです。
私たちは初めてお会いする患者さんに、「今まで何か病気にかかって通院したり入院したことはありますか?」とよく聞きます。
ここで「いや、特にないですよ」と答えられることが多いのですが、お薬手帳を見るとびっくり、血圧・コレステロール・花粉症(アレルギー)など、実に様々な薬を毎日飲んでいる方が多いのです。
「いっぱい治療中の病気があるじゃないですか!」と言いたくなることもありますが、実際には「血圧やコレステロールを下げるお薬を飲んでいらっしゃるんですねー」と穏やかにお話しし、その事実に目を向けていただくよう促しています。
また、病気の名前だけでなく、病気の程度もある程度推し量ることができます。
例えば高血圧に対して血圧を下げるAという薬について、1日に飲む量が2.5mgなのか、5mgなのか、はたまた10mg飲んでいるのかでは高血圧の程度はずいぶん異なってきます。
お薬手帳を見る刹那、医師はそんなことに思いを馳せ診療に活かそうとしています。
ただ、毎年たくさんの新しい薬が開発、発売されており私たちは特によく使用される薬について名前はもちろん、効果や副作用など様々な情報を蓄えなければなりません・・
P32- 「自己判断で薬を調整するのは危険」
ここでは薬の飲み忘れ問題について触れられています。
薬の「一方化」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
多くの薬を飲んでいる患者さんは、飲み忘れがないようにシートから1錠ずつ取り出すのではなく、朝分の薬数個を1つの袋にまとめて入れておく方法です。
一方化は調剤薬局で対応してもらえ、多くの患者さんの薬飲み間違え問題に貢献しているはずです。
ただし、一方化で問題となるのは、複数個ある薬の一部を落としてしまった時です。落とした薬が見つからず他の薬は飲み込んでしまった場合、何を飲んで何を飲まなかったかわからなくなります。
この問題に対する答えは私自身持ち合わせておらず、薬剤師さんなどどなたかお知恵をいただければ嬉しいです・・
以上、この記事ではほぼ薬についての話題となりましたが本ではがん、手術、医療情報など様々な情報がわかりやすくまとめられています。
ぜひご興味のある方はお読みください。
最後までお読みいただきありがとうございました!