リハビリの「検査」について

皆さんこんにちは。 週末は特に自宅で過ごしている方が多いと思いますが、身体がなまりますよね? そんな時は、ぜひこのブログで紹介したストレッチ立ち上がりトレーニング(ピンポンボレロ)をやってみてください。

さて、今回はリハビリを受けたことは経験があるかもしれませんが、リハビリの「検査」についてです。
病院に行くと血液検査やレントゲン検査を受けるように、リハビリの中でもたくさんの検査があります。(正確には検査ではなく「評価」という言葉を使うことが多いのですが、わかりやすいように「検査」とします)
今回はリハビリにおける検査の意味と目的について、少し解説します。


・どんなリハビリの検査があるのか

例えば、あなたが足を骨折し手術を受けたとします。 手術後、リハビリが始まるとき、理学療法士はどのくらい骨折した骨の周りの関節が動かせるのか、力があるのかを知りたいと考えます。
そこで行う検査の一つが、筋力測定です。 筋力測定の一般的な方法は「徒手筋力検査」と言い、文字通り、検査する人(理学療法士など)の手を使ってどの程度の筋力があるかを調べます。
徒手筋力検査では、このように0から5まで6段階で筋力を評価します。
また、足の筋力のうちの1つ(膝を曲げる力)を測っている様子を示します。

これは理学療法士や作業療法士にとっては講義や学生実習でも何度も勉強する内容です。

よく見ると、5と4の違いは「強い」「弱い」という表現であり、握力のように「〇〇kg」と数値化できるものではないため、数値化できるものと比べるとどうしても大雑把な評価になります。

また、手術や怪我のため動かしてはいけない範囲については医師から指示が出るため、その範囲の中で行う必要があります。

・何のために検査が必要なのか

リハビリの検査には大きく分けて3つの目的があります。

① 今の状態を正しく知るため

②どの程度のリハビリをしたら良いか決めるため

③他の医療者に正確に引き継ぐため

①②について

多くの病気では「診断」→「治療」の流れを踏みます。

例えば胃がんの場合、内視鏡検査(胃カメラ)などで「診断」し、手術や抗がん剤といった「治療」を行います。
リハビリでも同じように、まず検査をして患者さんの状態を正しく知る(評価)ことがリハビリ(治療)の準備になります。

しかし、上にも書いた通り多くのリハビリの検査は直接数値にすることはできないため、患者さんは痛みなどがない限りは全力で検査に臨むことが重要です。 全力でやらないと、患者さんの実力がわからず、適切なリハビリができなくなってしまうからです。


③他の医療者に正確に引き継ぐため

まず、自分にリハビリが必要になる状況を想像してみましょう。

ある日、足を骨折してしまい救急車でA病院に運ばれ、手術を受けました。 手術からしばらく経ち、A病院でも少しだけリハビリを受けました。まだ足が痛くてトイレに行くときは車いすです。

そんな時、主治医の先生から「もうしばらくリハビリが必要ですね。紹介するのでリハビリが集中的にできるB病院に行ってください」と言われます。

このように病院を移る時は、A病院の理学療法士からB病院の理学療法士に、あなたの状態を正確に引き継ぐ必要があります。

そこで、医師も理学療法士も次の病院の医師や理学療法士に「手紙」を書きます。 手紙には医師は手術の内容や手術後の経過について、理学療法士は行ったリハビリの内容と評価した内容を書いているのです。

リハビリ病院など別の場所・別の担当者に変わっても自分の状態を正しく知ってもらうために、徒手筋力検査などの検査はとても大切なものであることがわかると思います。


・まとめ

リハビリの検査は時間や労力がかかるものも多く、大変だと感じることがあると思います。 しかし、上に書いたように大切なものなので、ぜひご自身の持てる力を出し惜しむことなく臨んでいただきたいと思います。 正しい評価が、あなたにとって最も良いリハビリに結びつきます。

おまけ:数値化できる筋力「握力」について

握力は最も有名な筋力です。 なぜなら握力計は普及しており、学校の体力測定でもよく行われるものだからです。

実は、握力は身体の衰えのものさしとしても使われるのです。

「フレイル」という「年をとって身体や心が老い衰えた状態」を指す言葉があります。

この「フレイル」である基準の一つに、握力があります。

フレイルの評価基準は利き手の握力が男性では26kg、女性では18kg未満の場合です。 (参考:公財長寿科学振興財団 健康長寿ネットhttps://www.tyojyu.or.jp/net/byouki/frailty/shindan.html

これは握力が弱い人は足腰など全身の筋力が落ちていることが多く、老化の指標として考えられるためです。

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